読解講座第15講:読解力を高める!過去分詞の文中の役割を攻略しよう

この記事は約 16 分で読めます

📝 読解講座第15講:過去分詞の4つの使い方を完全攻略!

~「された」だけじゃない!多彩な過去分詞の正体を見抜こう~

“過去分詞って、「された」って意味でしょ?”

そう思っているキミに、今回の講座は新たな視点を届けることになるだろう。

英語を読んでいて、「この過去分詞って何の働きをしているの?」と戸惑ったことはありませんか?
実は「過去分詞」には、次のような4つの使い方があります。

✅ 過去分詞の主な用法

用法名 主な形・例文 解説のイメージ
受け身 The window was broken. be動詞と組んで「〜された」
完了形 I have eaten lunch. haveと組んで「〜した」
形容詞的用法 the broken chair 名詞を修飾「壊れた〜」
分詞構文 Given the chance, I’ll try again. 文全体を修飾「〜すれば」

これらを正確に見分けられるようになれば、
長文読解での「迷い」や「詰まり」は大きく減ります。

🧩 これから4問の問題を通して、「過去分詞の使い分け力」をしっかり身につけていきましょう!
準備はいいですか?

✅ Q1. 次の英文を和訳しなさい。

The documents submitted by the lawyer were reviewed carefully by the judge.

▼ 解説を見る

文構造:
・主語 (S): The documents
・修飾語句: submitted by the lawyer(← documents を修飾)
・動詞 (V): were reviewed(受け身)
・副詞: carefully(reviewed を修飾)
・補足: by the judge(受け身の動作主、reviewed を修飾)

解説:
この文では、2つの過去分詞が登場し、それぞれ異なる役割を担っています。

  • submitted by the lawyer は、名詞 documents を後ろから修飾する 過去分詞句です。
    「どんな書類か?」を説明しており、形容詞的用法(名詞修飾)となっています。
  • were reviewed は、be動詞 + 過去分詞の形で、 受け身の構文を作っています。
    「書類が精査された」という意味で、動作の受け手を表しています。
  • carefullyreviewed を修飾する副詞で、「丁寧に」という様子を加えます。
  • by the judgereviewed にかかる前置詞句で、 「誰によって」行われたのかを示しています。

全体の訳:
「弁護士によって提出された書類は、裁判官によって丁寧に精査された。」

✅ Q2. 次の英文を和訳しなさい。

The students who had completed the assignment were praised by the teacher for their effort, but one forgot to write his name.

▼ 解説を見る

文構造:

  • The students:主語。
  • who had completed the assignment:関係代名詞 who が主格で students を修飾。
    この節の中で、had completed は動詞、the assignment が目的語。
  • were praised:主語 the students に対応する動詞(受け身)。
    → 「褒められた」という意味を作る be動詞+過去分詞
  • by the teacher:受け身の動作主。praised にかかって「誰に褒められたのか」を説明。
  • for their effort:「努力に対して」褒められたことを表す前置詞句。praised を修飾。
  • but:等位接続詞。「対比」を示し、次の節(one forgot〜)とつなぐ。
  • one:別の主語(students のうちの一人)。
  • forgot:過去形の動詞。「忘れた」。
  • to write his nameforgot に続く不定詞句。「名前を書くこと」を忘れた。

ポイント解説:

  • had completed:完了形の過去分詞 → 関係詞節内の述語動詞。「〜を終えていた」
  • were praised:受け身 → 主語 students が praise される側。
  • forgot:過去形 → 文後半の「one」が主語になっており、全体に時制のズレがあることに注意。

全体の訳:
「課題を終えていた生徒たちは、その努力を評価されて先生に褒められたが、ある一人は自分の名前を書くのを忘れていた。」


表現 用法 解説
had completed 過去完了 関係詞節内での述語動詞。完了形の過去分詞。
were praised 受け身 主語 students に対する be動詞+過去分詞。
forgot 過去形 対比構文で導入された「one」に対する動詞。
to write 不定詞 forgot に続く目的語。「〜すること」。

✅ Q3. 次の英文を和訳しなさい。

Injured in the accident, the cyclist was taken to the hospital and examined by a doctor specializing in sports medicine.

▼ 解説を見る

文構造:

  • Injured in the accident:分詞構文(過去分詞)。
    「事故で負傷して」→ 主語 the cyclist に対する状態を表す。
  • the cyclist:主語。
  • was taken:受け身。病院に「連れて行かれた」。
  • and examined:受け身。診察された。
    was taken and examined で一続きの述語。
  • by a doctor specializing in sports medicine
    by a doctor は受け身の動作主(examined を修飾)
    specializing in sports medicine は現在分詞で doctor を修飾(形容詞的用法)

解説:

  • Injured in the accident は主節の主語 the cyclist にかかる分詞構文。
    be動詞が省略された形で、受け身の状態を表す過去分詞。
  • was taken / examined はどちらも 受け身の構文(be動詞+過去分詞)。
  • specializing in sports medicinedoctor を修飾する現在分詞の 形容詞的用法

全体の訳:
「事故で負傷したその自転車選手は、病院へ運ばれ、スポーツ医学を専門とする医者によって診察された。」

✅ Q4. 次の英文を和訳しなさい。

The documents that had been stored in the locked cabinet were discovered by the new manager, who decided to report them to the head office immediately.

▼ 解説を見る

文構造:

  • The documents:主語。
  • that had been stored in the locked cabinet:関係詞節。documents を修飾。
    had been stored受け身の過去完了(〜に保管されていた)
  • in the locked cabinet:前置詞句。cabinet を修飾する locked(形容詞的用法の過去分詞) に注目。
  • were discovered:主語 documents に対応する 受け身の動詞。
  • by the new manager:受け身の動作主。
  • who decided to report them to the head office immediatelymanager を修飾する関係詞節。
    decided to不定詞構文(〜することを決めた)。

解説:

  • had been stored:受け身+過去完了 → 書類が「保管されていた」過去の状態。
  • locked cabinetlockedcabinet を修飾する過去分詞(形容詞的用法)。
  • were discovered:主語に対する受け身構文。「発見された」。
  • decided to report:不定詞構文。「報告することを決めた」

全体の訳:
「施錠されたキャビネットに保管されていた書類は、新任の管理者によって発見され、その管理者はそれらをすぐに本社へ報告することを決めた。」

📣 読解講座第16講:まさかの語順!?倒置の正体を暴け!

“Never have I seen such a beautiful sight.”
“So quickly did he run that nobody could catch him.”

こんな英語を長文で見かけたりするけど――
なんか語順、ヘンじゃない!?

普段なら主語が前にくるはずなのに、
この英文では 副詞が先頭に 来てる…!?

それが次回のテーマ、倒置(inversion)

英語には、「ある条件のときに語順をひっくり返す」
ちょっとした 文法の裏技 が存在します。

「倒置=難しい」って思っていませんか?
でも大丈夫!

ひとつひとつのルールと働きをしっかり整理して、
読解でも“ひっかからない”自信をつけましょう✨

TOP