📝 読解講座第15講:過去分詞の4つの使い方を完全攻略!
~「された」だけじゃない!多彩な過去分詞の正体を見抜こう~
“過去分詞って、「された」って意味でしょ?”
そう思っているキミに、今回の講座は新たな視点を届けることになるだろう。
英語を読んでいて、「この過去分詞って何の働きをしているの?」と戸惑ったことはありませんか?
実は「過去分詞」には、次のような4つの使い方があります。
✅ 過去分詞の主な用法
用法名 | 主な形・例文 | 解説のイメージ |
---|---|---|
受け身 | The window was broken. | be動詞と組んで「〜された」 |
完了形 | I have eaten lunch. | haveと組んで「〜した」 |
形容詞的用法 | the broken chair | 名詞を修飾「壊れた〜」 |
分詞構文 | Given the chance, I’ll try again. | 文全体を修飾「〜すれば」 |
これらを正確に見分けられるようになれば、
長文読解での「迷い」や「詰まり」は大きく減ります。
🧩 これから4問の問題を通して、「過去分詞の使い分け力」をしっかり身につけていきましょう!
準備はいいですか?
✅ Q1. 次の英文を和訳しなさい。
The documents submitted by the lawyer were reviewed carefully by the judge.
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文構造:
・主語 (S): The documents
・修飾語句: submitted by the lawyer(← documents を修飾)
・動詞 (V): were reviewed(受け身)
・副詞: carefully(reviewed を修飾)
・補足: by the judge(受け身の動作主、reviewed を修飾)
解説:
この文では、2つの過去分詞が登場し、それぞれ異なる役割を担っています。
-
submitted by the lawyer は、名詞 documents を後ろから修飾する
過去分詞句です。
「どんな書類か?」を説明しており、形容詞的用法(名詞修飾)となっています。 -
were reviewed は、be動詞 + 過去分詞の形で、
受け身の構文を作っています。
「書類が精査された」という意味で、動作の受け手を表しています。 - carefully は reviewed を修飾する副詞で、「丁寧に」という様子を加えます。
- by the judge は reviewed にかかる前置詞句で、 「誰によって」行われたのかを示しています。
全体の訳:
「弁護士によって提出された書類は、裁判官によって丁寧に精査された。」
✅ Q2. 次の英文を和訳しなさい。
The students who had completed the assignment were praised by the teacher for their effort, but one forgot to write his name.
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文構造:
- The students:主語。
- who had completed the assignment:関係代名詞 who が主格で students を修飾。
この節の中で、had completed は動詞、the assignment が目的語。 - were praised:主語 the students に対応する動詞(受け身)。
→ 「褒められた」という意味を作る be動詞+過去分詞。 - by the teacher:受け身の動作主。praised にかかって「誰に褒められたのか」を説明。
- for their effort:「努力に対して」褒められたことを表す前置詞句。praised を修飾。
- but:等位接続詞。「対比」を示し、次の節(one forgot〜)とつなぐ。
- one:別の主語(students のうちの一人)。
- forgot:過去形の動詞。「忘れた」。
- to write his name:forgot に続く不定詞句。「名前を書くこと」を忘れた。
ポイント解説:
- had completed:完了形の過去分詞 → 関係詞節内の述語動詞。「〜を終えていた」
- were praised:受け身 → 主語 students が praise される側。
- forgot:過去形 → 文後半の「one」が主語になっており、全体に時制のズレがあることに注意。
全体の訳:
「課題を終えていた生徒たちは、その努力を評価されて先生に褒められたが、ある一人は自分の名前を書くのを忘れていた。」
表現 | 用法 | 解説 |
---|---|---|
had completed | 過去完了 | 関係詞節内での述語動詞。完了形の過去分詞。 |
were praised | 受け身 | 主語 students に対する be動詞+過去分詞。 |
forgot | 過去形 | 対比構文で導入された「one」に対する動詞。 |
to write | 不定詞 | forgot に続く目的語。「〜すること」。 |
✅ Q3. 次の英文を和訳しなさい。
Injured in the accident, the cyclist was taken to the hospital and examined by a doctor specializing in sports medicine.
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文構造:
- Injured in the accident:分詞構文(過去分詞)。
「事故で負傷して」→ 主語 the cyclist に対する状態を表す。 - the cyclist:主語。
- was taken:受け身。病院に「連れて行かれた」。
- and examined:受け身。診察された。
※ was taken and examined で一続きの述語。 - by a doctor specializing in sports medicine:
・by a doctor は受け身の動作主(examined を修飾)
・specializing in sports medicine は現在分詞で doctor を修飾(形容詞的用法)
解説:
-
Injured in the accident は主節の主語 the cyclist にかかる分詞構文。
be動詞が省略された形で、受け身の状態を表す過去分詞。 - was taken / examined はどちらも 受け身の構文(be動詞+過去分詞)。
- specializing in sports medicine は doctor を修飾する現在分詞の 形容詞的用法。
全体の訳:
「事故で負傷したその自転車選手は、病院へ運ばれ、スポーツ医学を専門とする医者によって診察された。」
✅ Q4. 次の英文を和訳しなさい。
The documents that had been stored in the locked cabinet were discovered by the new manager, who decided to report them to the head office immediately.
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文構造:
- The documents:主語。
- that had been stored in the locked cabinet:関係詞節。documents を修飾。
→ had been stored は 受け身の過去完了(〜に保管されていた) - in the locked cabinet:前置詞句。cabinet を修飾する locked(形容詞的用法の過去分詞) に注目。
- were discovered:主語 documents に対応する 受け身の動詞。
- by the new manager:受け身の動作主。
- who decided to report them to the head office immediately:manager を修飾する関係詞節。
→ decided to は 不定詞構文(〜することを決めた)。
解説:
- had been stored:受け身+過去完了 → 書類が「保管されていた」過去の状態。
- locked cabinet:locked は cabinet を修飾する過去分詞(形容詞的用法)。
- were discovered:主語に対する受け身構文。「発見された」。
- decided to report:不定詞構文。「報告することを決めた」
全体の訳:
「施錠されたキャビネットに保管されていた書類は、新任の管理者によって発見され、その管理者はそれらをすぐに本社へ報告することを決めた。」
📣 読解講座第16講:まさかの語順!?倒置の正体を暴け!
“Never have I seen such a beautiful sight.”
“So quickly did he run that nobody could catch him.”
こんな英語を長文で見かけたりするけど――
なんか語順、ヘンじゃない!?
普段なら主語が前にくるはずなのに、
この英文では 副詞が先頭に 来てる…!?
それが次回のテーマ、倒置(inversion)!
英語には、「ある条件のときに語順をひっくり返す」
ちょっとした 文法の裏技 が存在します。
「倒置=難しい」って思っていませんか?
でも大丈夫!
ひとつひとつのルールと働きをしっかり整理して、
読解でも“ひっかからない”自信をつけましょう✨