📘 読解講座第14講:「〜ing形」4つの使い分けを極めよ!
見た目はすべて「〜ing」だけど、役割も意味もまったく違う!?
今回の講座では、以下の4つのing形について、例文と見抜き方のコツをセットで整理していきます。
① 動名詞:名詞のはたらき
例文:Reading books is fun.
→ reading は「本を読むこと」という意味の 名詞的な使い方 で、文の主語になっています。
🔍 見抜き方のコツ:
動名詞は「〜すること」という意味で、主語・目的語の位置に入っていたら名詞のはたらきと判断しよう!
② 進行形:be動詞+〜ing
例文:She is reading a novel now.
→ is reading は「読んでいるところ」の意味で、進行形(現在進行形)を構成します。
🔍 見抜き方のコツ:
「be動詞 + ing」の形になっていたら、進行形の可能性が高いよ!
③ 現在分詞:形容詞のはたらき
例文:The girl reading a novel is my sister.
→ reading は「本を読んでいる」という情報を後ろから girl に与えており、形容詞の働きをしています。
🔍 見抜き方のコツ:
名詞の前後にあって、その名詞の情報を説明していたら現在分詞と判断しよう!
④ 分詞構文:副詞のはたらき
例文:Reading a novel, she forgot the time.
→ Reading a novel は「本を読んでいたので / 〜しながら」という意味で、文全体にかかる副詞的なはたらきを持ちます。
🔍 見抜き方のコツ:
文のはじめや文末などにあって、接続詞が省略されたような副詞の働きをしていたら、分詞構文の可能性あり!
同じ「reading」でも、文の中での位置や使い方が変わると、意味も文法上の役割もガラッと変わります。
読解力アップのために、今回の講座で4つの「ing形」の見分け方を完全マスターしましょう!
Q1. 次の英文を読み、watching の文法的役割を見抜こう!
The students watching the documentary about climate change appeared deeply moved by the powerful message it conveyed.
▼ 解説を見る
文構造:
主語 (S): The students(生徒たち)
主語を修飾する語句: watching the documentary about climate change(気候変動に関するドキュメンタリーを見ている)
動詞 (V): appeared(〜のように見えた)
補語 (C): deeply moved(深く感動して)
修飾語句: by the powerful message it conveyed(それが伝えた力強いメッセージによって)
🔍 現在分詞の解説:
watching は主語「the students」を後ろから説明しており、「〜している生徒たち」という形で形容詞のような働きをしています。これが現在分詞の名詞修飾用法です。
🔍 見抜き方のコツ:
名詞+〜ingの形で、〜ing部分がその名詞を説明しているときは現在分詞
📎 補足①:「deeply moved」の構造について
deeply は副詞で、moved(感動して)という過去分詞を修飾しています。
appeared deeply moved
は「〜のように見えた」という意味で、SVC構文(第2文型)を形成しています。
文型上では deeply moved 全体が補語(C)であり、「生徒たちが深く感動しているように見えた」ことを表します。
📎 補足②:「by the powerful message it conveyed」の分析
この部分は「be moved(感動する)」という受け身表現の原因を表しています。
by the powerful message that it conveyed
が省略された形で、message(メッセージ)を説明する関係詞節です。
つまり、「それ(=ドキュメンタリー)が伝えた力強いメッセージによって感動した」という意味になります。
📝 全訳:
気候変動に関するドキュメンタリーを見ていた生徒たちは、
それ(ドキュメンタリー)が伝えた力強いメッセージに深く感動しているように見えた。
Q2. 次の英文を読み、expanding と growing の文法的役割を見抜こう!
The company is expanding its operations into several Asian countries to meet growing demand.
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文構造:
主語 (S): The company(その会社)
動詞 (V): is expanding(拡大している)
目的語 (O): its operations(事業)
修飾語句: into several Asian countries(いくつかのアジア諸国に)
不定詞句: to meet growing demand(高まる需要に応えるために)
🔍 expanding の解説:
is expanding は be動詞+現在分詞 の形で、進行形を構成しています。
「今まさに拡大している最中である」という 進行中の動作 を表します。
🔍 growing の解説:
growing は demand(需要) を修飾する 現在分詞の形容詞用法です。
「高まる需要」というように、名詞を前から修飾しています。
🔍 見抜き方のコツ:
▸ be動詞 + ~ing
で「進行形」
▸ 名詞の前に ~ing があり、その名詞の性質や状態を表している →「現在分詞」
📎 補足:「to meet growing demand」の構造
to meet は目的を表す不定詞で、「需要に応えるために」。
📝 全訳:
その会社は、高まる需要に応えるため、いくつかのアジア諸国に事業を拡大しているところである。
Q3. 次の英文を読み、Feeling tired の文法的役割を見抜こう!
Feeling tired after the long meeting, she decided to take a short walk to refresh her mind.
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文構造:
Feeling tired after the long meeting: 分詞構文(理由)
主語 (S): she(彼女は)
動詞 (V): decided(決めた)
目的語 (O): to take a short walk(短い散歩をすること)
副詞的用法の不定詞句: to refresh her mind(心をリフレッシュするために)
🔍 分詞構文の解説:
Feeling tired は 主語と同じ人が動作主で、「疲れていたので」といった 理由 を表す 分詞構文です。
文頭に置かれ、「理由・時・条件・譲歩」などの意味を含むのが特徴です。
🔍 不定詞句の解説:
▸ to take a short walk は 名詞的用法の不定詞で、decided
の目的語になっています。
▸ to refresh her mind は 副詞的用法(目的)で、「気分をリフレッシュするために」と、動作の目的を表しています。
🔍 見抜き方のコツ:
▸ 文の主語の前に ~ing
で始まる節があり、
▸ 主節と主語が同じである場合は、分詞構文の可能性が高い!
▸ 「〜なので」「〜しながら」「〜だけれど」などと訳して自然なら◎
📝 全訳:
長い会議で疲れていたので、彼女は気分転換のために少し散歩をすることに決めた。
Q4. 次の英文を読み、Reading books の文法的役割を見抜こう!
Reading books before bed helps me relax and sleep better.
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文構造:
主語 (S): Reading books before bed
動詞 (V): helps
目的語 (O): me(私が)
補語: relax and sleep better(リラックスしてよく眠ること)
🔍 動名詞の解説:
Reading は 動名詞であり、この文では 主語の役割を果たしています。
「本を読むこと」が主語なので、意味的にも「〜すること」と訳せる形ですね。
🔍 見抜き方のコツ:
▸ ~ing
の形が文の主語や目的語として登場しているときは、動名詞であることが多い!
▸ 「〜すること」と自然に訳せれば◎
▸ 動名詞は enjoy, avoid, finish などの動詞の後にもよく登場!
📝 全訳:
寝る前に本を読むことは、私がリラックスしてよく眠れるようにしてくれる。
🔮 読解講座第15講:過去分詞の4つの顔を見破れ!
見た目はいつも同じ「〜ed」の形。でもその正体は、まるで別人!?
英文の中でよく登場する 「過去分詞」 には、実は4つの役割があります。
- be動詞と一緒に使われると → 受け身
- haveと一緒に使われると → 完了形
- 名詞を後ろから修飾すると → 形容詞(名詞修飾)
- 単独で文の前後に現れると → 分詞構文(副詞)
…つまり、1つの形に4つの顔があるということ!
「どれがどれか、見分けるなんて無理〜!」と叫びたくなる気持ちもわかります😱
でも、大丈夫。
それぞれの特徴と見分け方のポイントをマスターすれば、どんな英文でもちゃんと読みこなせるようになります!
読解講座第15講では、過去分詞の4変化を徹底解説!
一緒に「〜edの魔法」を解き明かしましょう✨