記憶力には個人差があることを前提に、どうすれば忘却を遅延化できるのか、つまりは覚えたことを忘れにくくできるのかという研究は、色々なところで行われています。
そんな中で現在の心理学では、脳の学習は「インプットで成立するのではなく、アウトプットで成立する」というのが定説です。
ようするに「覚えようとする=記憶に残る」ではなく、「思い出そうとする=記憶に残る」というのが研究結果的には論理的です。
このような研究結果もあります。
「覚えるということだけを、4回やらせたグループ」と「覚えるということを3回、確認のテストを1回やらせたグループ」「覚えるということを1回、確認のテストを3回やらせたグループ」の3つのグループに分けてみると、1週間後の記憶の保持量に関しては、確認のテストが多いほど優秀な結果でした。
このように記憶の本質が解き明かされているので、「授業をする」という学習塾よりも、「問題を解かせる」という学習塾が増えているのも、自然な道理なのかもしれません。