素数という言葉は、中学生なら聞いたことがあるはずです。
しかし素数は、非常に奥が深い数字です。
驚くかもしれませんが素数に一生を捧げる大人たちも、この世界にはいます。
素数がテーマで、いまだに証明されていないモノがあるからです。
それは「ゴールドバッハ予想」というものです。
プロイセンの数学者ゴールドバッハは、「2より大きい偶数はすべて素数の和で表すことができる」という予想を立てました。例えば、4は2+2、6は3+3、8は5+3、10は7+3、12は7+5、14は11+3、16は13+3、といったように、とある偶数nについて、n=p+qとなる2つの素数p,qが存在するというものです。
しかしそもそも素数という数字について、完全な証明がなされていないので(素数の規則性に関する証明は、「リーマン予想」と呼ばれ、これまたとても難解な未解決の証明です……)、素数の定義が必要なゴールドバッハ予想も、いまだに証明がされていないというわけです。
「素数の謎を紐解くと、宇宙創生の謎を紐解ける!」と真面目に考える数学者の方たちもいらっしゃるようですし、素数は奥深い数字なのかもしれません。