社会学者のジグムント・バウマンは、「現在に不満や不安を感じるがゆえに、人は未来に希望を持つことができず、輝いて見える過去へと現実逃避する」と指摘しました。
そして現代の人々は、レトロとユートピアをかけ合わせた「レトロピア」に魅せられているとも。
現代人にとっての楽園とは、二度と戻れない過去にあるのかもしれません。
話は変わりますが、教育業界だと、「自分が学生時代はこうしていた!」とか「昔からこうやって教えていた!」とか過去に囚われ、新しい考えを否定する人は多いです。
過去にこだわるぐらいだったら可愛いもんですが、過去が大好きな教育者って子供たちを自分の理想の型に嵌めようともするので、これはさすがに可愛らしい行為ではないよなと感じます。
20年後の未来を支える子供たちを育てる大人たちが、20年前の過去に囚われてしまっているとはなんともおかしな話ですからね。
そしてこういう「子育てのパラドクス」の危険性は、教育者はもちろん保護者様にも可能性はあります。
レトロピアにはならないように気をつけましょう。
お互いに。